こんにちは。

今回は、境界性障害についてお話をしたいと思います。

境界性とは、ボーダーなどとも呼ばれていますね。
ボーダーとは、
気持ちや行動、対人関係が不安定になりやすく、日常生活や仕事で著しい苦痛や支障を引き起こしてしまうことです。
パーソナリティ障害の中でも代表的なものです。

もっとわかりやすく例えると
孤独で傷つきやすく、どこか空虚感を抱えて、何かに没頭していれば、気が紛れるのだけど、その没頭の火が消えてしまうと、
何か孤独や空虚感などに飲み込まれてしまうような不安に襲われていたりする。
本当は、人を求めているのに、人とうまく繋がれない、本当は愛しているのに、上手く愛せない、そういうことで日々の不安を増幅させてしまっている。

思い通りにならない他者を別の意思を持った存在として認められない。
本来、他者との関係が、

「私は私」
「あなたはあなた」

という（境界線）が心に育っていないため、自分の思い通りになる存在だけを愛したり、思い通りにならない存在は、攻撃対象になってしまう。こうした独りよがりな他者との関係しか結べない。
過剰な自分への期待、それゆえに生じる傷つきやすさ。
バランスの悪いパーソナリティが無理な生き方をしていて、もしくは、無理な生き方を強いられてきて、うつ、依存症、モノや人、仕事に対する中毒、引きこもりや、過度な潔癖症などの困った状態に陥ってしまうことなどもあります。

自分のパーソナリティスタイルを知ることで、苦しみや辛さ、しんどさの性質がわかり対処しやすくなります。

パーソナリティの偏りが極端な場合、例えば、「愛し下手」である点が共通していたりして
尽くす愛、溺れる愛、押し付ける愛、試す愛、貪る愛、愛せない愛など、愛の歪みやバランスの悪さが自分自身や、パートナーを苦しめることになっていたりするので気分、対人関係、行動といった面での変動が激しく、コロコロと状態や態度が変わってしまいます。

元気だと思えば、次の瞬間にはドン底に落ち込んで、1人は苦手なのに、些細なことで傷ついてしまい、パートナーの心が離れてしまうのではないかと不安で落ち着かない、自分を傷つける自傷行為や自殺企図が多いのも特徴です。

周りの人たちは、本当にしんでしまったら、どうしょう
と、慌てふためき、急場しのぎの愛や、関心を注ぐようになります。
このように、周りを心理的にコントロールしたり、振り回したりしてしまうのが
「境界性パーソナリティ障害」のもう１つの特徴です。

境界性パーソナリティ障害の人が治療を受けるようになるのは、自傷行為や自殺企図がキッカケになることが、多いようですが、
一緒に生じる、うつ状態、パニック障害、摂食障害、原因がわからない身体症状や薬物乱用も治療を受けるキッカケになります。
そして、女性に多くみられ、男性の3倍もの数と言われています。

なぜ、境界性パーソナリティ障害になってしまうのか？

共通しているのは、
「必要な時期に必要な愛情が適切に注がれなかった」
ということです。

なので、愛着に問題があり、不安定な感覚が日常になってしまって、
日常であるのに、サバイバルな感覚で生きるのが普通になってしまっており、偏った感覚さえも、普通に感じてしまっているので、安心、安全であるという本当の安全基地が形成されていないのだろうなと、思われます。

安全基地を他者ではなく、自分自身の中で育てていくことが、大切なんですね。
自分の中に安全基地があれば、24時間365日、安心して過ごしていけますよね。

１つの問題でこうなってしまったのではなく、複合的な体験、経験などによってこの状態になっているので、こうすれば、安全基地が出来るとは、それぞれなので言えませんが、ご自身と向かい合うことで、少しづつ安心を取り戻せるます。
私はそのお手伝いを出来たら嬉しいです。

あと、「境界性パーソナリティ障害」は、ある程度の年齢になると落ち着いていくことも多いです。
ひとしきり荒れ狂い周りを散々手こずらせているうちに、落ち着いてしまう。子ども時代の毒を吐き出すための若者がかかる（はしか）のようなモノだとも言われています。
ただ、荒れている時の周りが適切な対処を取れるかどうかが回復への分かれ目となります。

ではでは、
強く優しく、しなやかに愛を持って生きるヒントにほんの少しでもなると嬉しいです。

冬美

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