愛着障害って何？


って聞かれても、一言で「こうです」と答えられる人(カウンセラー)は少ないでしょう。
精神医学的には「親(家族)との愛情形成が正しく出来なかった人」となっていますが、いまいちピンときませんよね。

「エリクソンの発達段階」で言えば、乳幼児(0-2才)では、「この世界で生きのこれるか」という精神的危機を迎えています。

平たく言うと赤ん坊は、自分で飲み物を用意することも出来ないし、体を温めることも、外敵から身を守ることも出来ません。
そこに、お母さんやお父さんという存在がいて、おっぱいをくれたり抱きしめて温めてくれたり、他者から守ってくれたりします。

この時期に母親に放っておかれると、「この世界は危険で生きていけるものではない」という自我が根付き「希望」や「安心」を持つことが出来ない人格になります。


記憶には残らないので、それは潜在意識にしか影響しませんが、これが3歳から12歳など物心ついた時にも育児放棄や虐待(過干渉を含む)を受けていると、本来人間が持つべき「希望」「信頼」「愛情」などを信じることが出来ない大人になるのです。


そして、脳はほぼ14歳までに成長し18歳になると完全系に発達し、それ以上は成長することがありません。


つまり、18歳までに悪環境で育つと、脳は常に「怯え」「疑い」「防御(攻撃性)」を基礎とした成り立ち(神経ネットワーク)に支配され、常に緊張状態が続くようになります。

こう例えるとわかりやすいかもしれませんが、
人間は一度怖い目に合うと、その記憶がトラウマになって生涯、影響を及ぼすことがありますね。
例えば、出会った人に誘拐され殺されそうになった事がある人、その人はその後、誰と出会っても「また自分を殺そうとするのではないか」という防衛心が無条件に働きます。

愛着障害も極端に言えばこれと同じ様な心理メカニズムが起きるのです。


特に、小さい体で自分で自分を守ることが出来なかった幼少期の、親の「放置」や「暴力」は、死活問題に直接、繋がり、「生きていけない」という強い意識に繋がってしまいます。

なので、一人になった時、困った時、、人の言葉に傷つけられた時、上手くいかない時、迷った時、
何であれ「負の出来事」が起きた時には、過去の記憶が蘇り、
また「生きていけない」「傷つく」「痛めつけられる」「飢える」と感じはじめ、
無意識に不安や恐怖、防御(攻撃性)、混乱が起こっているのです。
この状態では本来の力を発揮することも出来ませんね。

言ってしまうと「とても安心して幸せな時」以外は、ずっとそのような精神状態です。（とても幸せな時でもその様な状態のこともあります。）
なので、愛着障害の人は常に、【過去の戦争と戦っている状態】といえるのです。
生きづらさという言葉で表現されることが多いですが、常に安心感を得ていない状態です。

この状態は、
解放したり、解除したり、受容したりするのを、カウンセリングで誰でも行うべきで、対処するのが絶対に必要なことなのは、言うまでもありません。
そうでなければ、生涯、死ぬまで過去の戦争と戦い続けることになります。

具体的にどの様に治すかと言うと、
愛着障害について理解する、インナーチャイルドセラピーを受ける、トラウマケアを受ける、などなどですが、その様な手法はいくらでもあります。
しかし、それを提供する良いカウンセラーは、ほんの一握りしかいません。

戦争を終わらせるには、その、良いカウンセラーを探すところから始まります。

そして、この様なインナーチャイルドセラピーなどを提供するカウンセラーは五万といますが、本当に完治に向かえる優秀なカウンセラーは、0. 数%です。(おそらく0.1%ほど)

そして、その優秀かどうかのカウンセラーの見分け方を少し伝えたいのですが、先に話しておきますが、これは私の見解です。

私の経験では、本当に愛着障害を理解して寛解させてくれようとするカウンセラーは、決して【暴利】でカウンセリングを提供することはしません。
その人の気持ちがわかるからです。

どんなに辛い思いをしたか、今もどれだけ苦しいかが、わかるからこそ、誰でも支払える範囲の提供額で受け持とうとします。
決して自分が優秀だからといって、暴利をかけたりはしません。
だって、その人は過去との戦争を終わらせなければ、障害、安心して生きることが出来ないのですから、それを放っておけるわけがないのです。

私は、カウンセリング料が払えない人には、まずは本を読んで自分で勉強することを勧めます。
そして、ある程度の知識がついたら、総まとめとして、カウンセリングの最終段階のところからでも初められるように知識を整理してもらって、自分の心と向き合ってもらいます。

とにかく、繰り返すことが必要な作業になるので、愛着障害を寛解させるのには早くても1〜2年くらいかかります。
しかし、長い人生の中での2年です。今後、30年、50年苦しんで生きるくらいなら、1、2年くらいはしっかり自分の心と向き合ってあげてもいいのではないでしょうか？

あけみ相談室は、悩める全ての人のために存在します。


あなた自身、或いはあなたの周りで、生きづらさを感じている人や、悪い家庭環境で育った人がいたら、ぜひこのブログを送って見せてあげてください。

そして、出来ましたらSNSサイトなどに共有して、苦しむ人が少しでも楽になれるように協力してあげてください。このページに共有ボタンがあります。

そして、
「あなたは、今も過去の戦争と戦ってるんだよ」
と声をかけてあげてください。

本来その人が発揮できる力を発揮し、豊かな人生を手に入れられるために、戦争のない自分で生きるスタートをきってみましょう。

銀水あけ美

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