毒親は、子供に肉体的、精神的、金銭的な苦痛を与え 、子供の成長に悪影響を及ぼすような対応をする親のことを言います。最近よく聞くようになった言葉のように思われますが、実際には、スーザン・フォワードが1989年に書いた「毒になる親」で「毒親」という表現を初めて使用しました。
毒親が子供に対して行う行為は様々でありその重大度も違います。 虐待行為が児童相談所に通報される場合は比較的早く発見されやすいことがありますが、軽微な暴言や無視などは周囲の人が見抜くのは難しいでしょう。
最近では、子供たちが相談できる場所として、チャイルドホットラインなどが増えています。また、毒親に育った経験をSNSで共有する人も増えており、その特徴がより明確になってきています。


毒親になる4つの原因


親自身も毒親に育てられた
毒親自身も、毒親育ちであるケースが多いです。 アダルトチルドレンであり、機能不全な家庭で成長したことがその原因とされています。
つまり普通の家庭がどのようなものであるかを知らないのです。 結婚し、パートナーと協力して子育てをする場合、「他の家庭はこうしているのだ」と気づくことができる人々は、毒親になりにくい傾向があります。

精神疾患など問題を抱えている
毒親が生まれる背後には、親自身が精神疾患や類似の問題を抱えていることも一因として挙げられます。元々存在していた心の疾患が、子育てに悪い影響を及ぼすことがあるからです。

例えば、うつ病にかかると、不眠、不安、身体の無気力感などの症状が現れることがあります。これにより、子育てへのエネルギーが減少し、子供を無視してしまう場合もあります。また、ホルモンバランスの変化が産後うつを引き起こし、子供が生まれてからうつ症状が現れる場合もあります。


夫婦仲がうまくいっていない
夫婦仲の悪さも、毒親が生まれる原因の一つです。夫婦が協力して子育てを行えない場合、子供に対して怒りをぶつけてしまう可能性が高まります。

毒親育ちは、子育てに困難を抱えても親のサポートを頼りにくい傾向があります。パートナーが忙しい仕事に追われている場合など、子育てをほぼ単独で行う必要があることもあります。子育てが思い通りに進まない時に、イライラがたまり、子供に対して負の影響を及ぼすことがあるのです。


人間関係が苦手
人間関係の苦手さから、毒親となることもあります。子育ても一種の人間関係です。人との関係を築くことが得意でない人は、子供との適切なコミュニケーションが難しいことがあります。

さらに、子供とは長期間一緒に過ごさなければならないため、ストレスが積み重なり、毒親となる可能性が高まることも考えられます。

毒親にならないための4つのポイント


自分自身を大切にする
毒親にならないためには、まず自己のケアを大切にすることが重要です。子供を大切にするためには、自分自身を大切にすることが前提です。
子育てにおいて大事なのは、子供と離れた時間を確保することです。子供との時間と、自分自身の時間をバランスよく保つことが肝要です。例えば、子供を一時保育などに預けて、自分のリラックスタイムを確保することも大切です。これにより、気分転換を図り、子育てのストレスを軽減できます。


子どもと自分は別人格であることを認識する
毒親になるのを防ぐためには、子供と自分自身を切り離して考えることが大切です。毒親の特徴の一つは、子供に過度に依存し、過剰に束縛することです。親子の関係であっても、お互いに別人格であることを忘れてはいけません。親が子供を自分の思い通りに操ることは現実的には難しいことであり、子供と自分は異なる個体として意識することが重要です。この意識を持ちながら接することで、毒親化を防ぐことができるでしょう。

自主性を重んじる
毒親になるのを防ぐためには、子供の自主性を尊重することが大切です。子供は親の所有物ではないことを理解しましょう。毒親は、子供に自分の考えを押し付けたり、子供の意見や感情に無関心であることがあります。もし、自分がそのような行動や態度を示してしまったら、子供の考えを尊重し、大事にすることを心がけましょう。子供の自主性を促進することは、健全な親子関係を築くために重要です。

成長に合わせて手を放す
親は子どもの成長に応じて、だんだん手を放していくと毒親化せずに済みます。
過干渉せず子どもの自立を見守りましょう。
思春期に入ると親の言うことを聞かなくなる子も多いです。
口答えする子どもに、ついイライラしがちですが、ここでうるさく言うと毒親になってしまう恐れも。

思春期は大人になるために必要な時期です。

自立へのスタートが始まっていると好意的に受け取り、だんだん手を放していきましょう。
まとめ
毒親は過干渉や無関心など、さまざまなタイプに区別されますが、共通しているのは子供に害を及ぼす傾向です。

もし、自分が毒親の傾向を持っていると感じる場合、様々な人に相談することをお勧めします。必ずしも解決策を提供できる人がいるわけではありませんが、相談を通じて心の重荷を軽減し、適切なサポートや専門家への指導を見つける手助けを受けることができます。問題を認識し、改善の道を模索することは、毒親のパターンを打破し、より健康的な親子関係を築く第一歩です。

拓己


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プロフィール Takumi
優しい性格でありながらズバッと意見の言える刺激的な男らしい先生、その積極性ゆえ、クライアントの悩みへの執着力と忍耐力は本気で相談を受けている姿勢の現れ。粘り強く主張を理解してくれる姿勢と、頭の切れの良さからのヒアリングで問題解決力は群を抜いている。彼の気持ちがわからない時、十分なヒアリングで導いてくれる。

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