共依存症の精神。親子・恋愛どうなるの?

こんにちは!
前回に続いて共依存症者の障害から生まれる5つの「症状行動」を紹介します。
少し専門的で長いですが、気になった人は、その「苦しい関係から抜け出すヒント」も後半に書きましたので、ぜひ読んでください。

まず共依存症にはこんな症状行動がおこります
① 否定的コントロール
② 恨みの対象
③ スピリチュアリティの障害
④ 嗜癖と心身の障害
⑤ 親密からの逃走

①◆否定的コントロール◆
他者の世話を焼き、「他者に頼られること」で自分の存在を認めさせ、それにより「自分自身の安心も得ようとする態度」のことを言います。
(例)余計なお世話だったり、相手がどんな気持ちを持とうが勝手なのに、自分が安心するために、お世話をしたりしてしまう。

②◆恨み◆
自分の事を後回しにして他者のお世話をし、それが報われないと「恨み」の感情になります。
「共依存症者」は滅多に怒りません。怒りを表現して当然の時でさえです。
「共依存症者」に怒りが湧いてないわけではなく、怒りを向けて当然の相手には向けず、感情は蓄積され「恨み」となり、別の「弱い者」に解放したりします。

(例)怒りを抑圧してる為、怒り方が非常に不適切になり、八つ当たりなどをする。
お世話をしているつもりの人が、改善しなくて、他人に「あなたは何してるの?」と否定された時に、その相手に怒りをぶちまけたりします。
これは、自分を評価してくれる対象(お世話をしている人)には向きません。

 小さい頃から、ありのままに感情を出せなかったので、怒りを溜め込んだり、怒りを返すことをしてこなかった為に、「適切な相手」にそれが出来ないのです。

③◆スピリチュアリティの障害◆

他者に頼られることで、その人を支配しようとする態度は、その支配に屈服する人間関係を強化していき、周囲の他者に対して対等で相互交流的な関係が結べません。
人は、たとえ夫婦であっても、お互いに仕事やパート、趣味や友人関係、習い事などをそれぞれの都合でこなしていくのですが、
「スピリチュアリティの障害」があると、自分が「神」であるか、「奴隷」であり、自分と相手しか視野になく周囲の人々が見えなくなっていきます。

(例)「俺が家に居るのに、どうして習い事にいくんだ?」と上下関係のような支配した態度を取ったり、取られて屈服したりします。

④◆嗜癖と心身の障害◆

「共依存症者」には、「恨みと不安と恐れ」が多くあり、これらによる「空虚感」は抑圧された怒りと一緒になり、「無気力と抑うつ」を招きます。
それを回避する手っ取り早い手段として用いられるのが「嗜癖」だったりします。

「嗜癖」は、アルコールやギャンブルなら結果として身体的障害(例えばアルコール依存症者の肝硬変や糖尿病)を抱えることになったりしますが、その障害が「更に他者」からの援助に繋がり、周囲との共依存関係を一層強化することになることもあります。

(例)最初は人に依存してるんだけど、上手くいかないと物質に依存する。
⇒ドラッグやお酒→周りの「どうしたの?大丈夫?」と構ってもらえることでの、共依存関係の連鎖

⑤◆親密からの逃走◆

「共依存症者」はいつも世話や心配をして「依存症者」と一見、親密に見えるのですが、その親密は実際には「依存症者」に対しての精神的優位を保っていたり、絆のように見えるその関係はいずれも精神的な「世話」であり「服従」です。

「共依存症者」は、互いの距離を保った「対等な関係」が築けなそうになると、相手の心の問題の世話が出来なくなるので、不安になりその場から逃げ去ります。

対等な関係とは、相手に格別な弱みや依存が無い関係です。
自分の存在価値がなくなってしまう自律した関係が怖い為、一定限度以上に他者と親しくなることができません。

(例)パチンコ依存症だった彼が、一切止め、仕事も上手くいき自律すると、自分が相手の心のお世話も出来ず必要とされなくなるんではと不安になり、捨てられる前に別れようとしたり自殺・抑うつ状態になったりする場合もあります。
 お世話ができないと「生きてていいよ」、という自分の役目や肯定感が貰えないからです。
  

なぜこうなってしまうのか?

自分と相手との境界線が上手く引けない。

からなんです。

これは、育ってきた環境において親が過保護、過干渉、または、精神的・肉体的暴力などがあり、「適切な境界線を意識すること」すら出来ない状況だった事が上げられます。

境界線とは、「個々の責任範囲」を分かり「自分と相手を区分する」為の重要なものですが、上手く引けないと、人と自分の区別が出来ないので、どうしても人に振り回されることになります。

純粋無垢な愛情を受けたい子どもは、例えば、酒やギャンブルに溺れDVのある父親でその借金などを父親の代わりに穴埋めなどをする母親(子も含む)の元という環境にいると、
自身の存在価値や承認欲求を認められたいために、「依存と愛の区別がつかない」状況になります。

〇根本から改善するには?

「自分と相手との境界線を上手く引けるようになる」です。

自由自在に境界線が引けるようになると

・自分を認める力が育ってきます。
・相手に振り回されなくなります。
・自分の気持ちを適切に伝えられるようになります。

○では境界線は、どうやって引くの?

・自己中心性に気づく=自分と他者の区別をする。
・他者の問題を取り上げて解決するのではなく、本人を信頼し成長をサポートする。(人をコントロールしない)
・自分の問題を他者に任せず自分で解決する。(自分の気持ちは自分でコントロールする)

などです。一歩ずつスモールステップで始めていきませんか?

※よく分からない、詳しく知りたい方は、聞いてくださいね♪

共依存症があるから、自分はいけないんだ!
と思ったりしてしまう方もおられるかもしれませんが、悪いのではありません。

自分を守る為に行ってきた「生きる術」だったのです。
それが今でも癖のような、習慣のようなものになり、「誤った信頼関係の認識」になっているだけなのです。

・人の世話・介護することへの執着=依存
・愛情という名の支配=自己満足
本物の愛情は相手をダメにはしません。
愛情という名に「完璧に支配」しているという快感を得たいというエゴイズムが隠されています。

そうなってはいないか? 問題がある方と一緒にいるなら、今一度考えてみてください。

共依存関係は、一見すると献身的に見え
「私が見捨てたら、あの人は生きていけない」などの発言が多かったりします。

しかしながら、そもそも、人間関係において、誰かに依存するということは、「病理」とは認定されておらず、
あくまでも「当事者自身が関係に苦痛」を感じていることが問題とされていますので、
薬などで治るのではなく、認知の歪みを改善する心理教育などを受けることでも生きやすくなれたりもします。

次回は、共依存症回復へのプロセスについて書いていきます♪

長くなりましたが読んでいただき、ありがとうございます!

今、ブログを読んで苦しい気持ちになった方は、自己理解を深める為にも、ご相談くださいね。
貴方に寄り添い、貴方に合った形で少しずつ重い荷物を下ろしていけると思います。

冬美



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