バレンタインデーと、書くことの楽しさ。~日本だけの由来~

あれはたしか中学1年くらいの時。テレビから山下達郎の「不二家ハートチョコレート」のCMソングがやたら流れていた。ピーナツぎっしりで一個50円だったので、以前から自分で買って森永製菓のチョコベーや明治チョコベビーとローテしていつもバリバリ食べていた。

すごく大人しい奥手の僕にはバレンタインなんか関係ないと思っていたし、実際微塵も興味なかった。

それが14日の朝登校してみると、机の中に見知らぬ水色の分厚い封筒が。サンリオのリトルツインスターズってキャラの。キキ-ララの絵が可愛い。中を開けると不二家ハートチョコレートが2枚。宛名はイニシャルで「H.M.」。ふーん、女子中学生め、ませてきやがったなと1人ほくそ笑む。折りたたんだ小さな便箋を開くと「いつも応援しています。よかったら交換日記してください♡」の丸っこい文字が。

結局、中3までの2年間、そのチョコをくれた「三浦さん」と交換日記をした。文章を書くことが最初は苦痛だったけど、だんだんと自分なりの表現をできるようになった。中間&期末試験のこと、嫌いな先生や生徒のこと、当時の山口百恵主演ドラマ「赤いシリーズ」のこと、アニメ「新エースをねらえ!」「ベルサイユのばら」のこと、そして将来なりたい職業のこと。

彼女のおかげですごく書くことが好きになった。国語の成績も上がり、今思い起こすと感謝しかない。自分用の日記も中2から書きはじめ、今もそれは続いている。中3の時に書いた「敬老の日について」の作文は区のカレンダーに載り、「税金について」の作文は全国1位になり、いつしかあだ名は「作文の鬼」になっていた。

卒業式の日に詰襟の第2ボタンを、ニキビだらけのおかめ顔から、ちょっとほっそりして可愛くなった三浦さんに渡した。後で他の女子に聞いた話だと、三浦さんはいろんな男子にチョコをあげていて、片っ端からモーションをかけていたらしい。「たまたまあんたがOK出したってこと」 ははは、やっぱり。そんなことだと思った。

その後高校は男子校に行って、男ばかりでつるんでいた大学時代までずっと、母親と妹だけがチョコをくれた。なので実質16歳から22歳まで、肉親以外の女性とは話したことがないことになる。今思い返すと、なんてもったいない!(笑)

三浦さんのおかげで「文章を毎日死ぬほど書く」コピーライターになった。女子向けのドラマ

やアニメや商品について話題にしていたおかげで、広告の仕事にすごく役に立った。初めて書いたテレビCMのコピーは「あなたの視界に入ってあげる」というダイヤモンド会社のものだった。

ダイヤを身に着け自信に満ちた女性の気持ちをうまく表現できていると、結構気に入っている。

で、今まで私的な思い出をつらつら書いてきましたが、実はこれ、自分でできるカウンセリング法なんです。「内観療法」といって、過去を思い出し、自分の内面と向き合う自己探求型カウンセリング手法です。

自分の内面に静かに向き合い、過去から現在までに特に深く関わった人間関係の中で「自分がどのようなあり方をしたか」を探って行きます。結果、自分自身が得たこと、相手にしてあげたこと、問題点などを振り返り、これからの人生に役立てていくというものです。

人間関係の悩みや自信喪失、依存症などに効果があると言われています。本当は丸々一週間個室にこもって行うカウンセリング法なのですが、私なりにライトにアレンジしてみました。

交換日記から書くことが好きになったこと、実はさっき気づいたのです。このブログを書いているうちに。こういう今までは思ってもみなかった人生の事実に気づけるのも、このカウンセリング法のすごいところですね。バレンタインデーのおかげで、職業が決まってしまったのですから。

(当時の日記には「仕事が一生安泰な公務員になりいたい」と書いていたのですが、、、。)

そういえば、今までも苦しい時は何かしら文章を書いて脱してきた気がします。きっとこれからもそうすることでしょう。 ってことで、バレンタイデー万歳!(笑)

冬吮 大



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